オンラインカジノを必要以上に敵視するニュース記事はこれまでにもよく見かけました。

2021年の12月に、とある全国紙新聞社のオンラインカジノに対する記事を読みました。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE192EB0Z11C21A2000000/

これを読んで不安になった方も多いかと思いますので、ぜひ正確なことを知っていただきたくてこれを書いています。

なお、これらの記事の出どころは民間調査会社であり、その会社ではIR法案に基づく統合型リゾートについては推進の立場であることを念頭に置いてください。

「日本はギャンブルが原則禁止されており、オンラインカジノ利用も違法」について

この記事には重要なことが書かれていません。

日本国内でオンラインカジノを開催し運営すれば当然違法です。(刑法第185条および第186条)

でも日本国外で運営されているオンラインカジノであれば、それを日本国内からインターネットで接続して利用することは、法律で禁止されていないのです。

この重要な事実が記事では隠されています。

オンラインカジノの利用が即違法というのは、明らかに間違いです。

記事で、『国内からオンラインカジノへのアクセス数は米国、ドイツに次ぐ世界3位で、日本は今や「違法カジノ大国」になった。』というくだりには、記事を書いたライターのオンラインカジノは悪であるという意図的な考えが感じとれます。

また、記事で『専門家は「早急に法律で規制する必要がある」と警告した。』ということに関しては、すでに令和2年(2020年)の国会でオンラインカジノのことが取り上げられています。

そのときの政府答弁を要約すると「インターネット利用を想定した現在の実態に合わせた新たな法律」及び「オンラインカジノの合法化」の意味するところが必ずしも明らかではないが、いずれにしても、現時点で、政府として、刑法(明治四十年法律第四十五号)第百八十五条の賭博罪等の規定を改正することは検討していない。」というものです。

これは昔の話ではなく最近のことです。

https://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b201061.htm

つまり、今の時点では、国も司法当局も違法とも合法とも判断していないし、刑法改正も考えていないということです。

ただ、法律に定めがないというだけで、今後の動向には注意が必要ということは当サイトでも何度も書いていますのでご留意ください。

また、海外のオンラインカジノで当事国のライセンスを取得していないものは、違法なマネーロンダリングや利用者のクレジットカード情報などの流出を目的としていることが考えられるので、ライセンス表記のないオンラインカジノでは絶対に遊ばないように注意しましょう。

「海外事業者の取り締まりは非常に困難で、事実上野放し状態だ」について

海外で正式なライセンスを取得しているオンラインカジノは、当事国では合法的な運営を行っています。しかも刑法の賭博に関する条文は国内のみに限られるもので、海外の企業には規制が及びません。

なので、オンラインカジノに関しては海外の事業者を取り締まることは、「非常に困難」ではなく、そもそもできるはずがないのです。

「事実上野放し」という表現も、合法的な運営をしている企業に対しての悪意が感じられます。

日本が国としてオンラインカジノの利用を禁じたいのであれば、刑法を改正すれば済むことなので簡単なことです。

これに対しての国の考え方は前述したとおりです。

記事を書いたライターの憤りを、海外で合法的に運営しているオンラインカジノ事業者に向けるのは、筋違いというものではないでしょうか。

もっとも参考になる事例はスマートライブカジノ事件です
日本の刑法規定をもとに、海外のオンラインカジノ利用者を検挙したのは唯一、2016年のスマートライブカジノ事件だけです。

このとき逮捕された3人のうち2人は略式起訴を受け入れて罰金を支払いましたが、残る一人は納得がいかず正式裁判に持ち込もうとしたところ、検察が不起訴としました。

この事件では、警察側も海外のオンラインカジノを利用したことで利用者を逮捕できないことは百も承知していたと考えられます。

そこで考え出したのが、『日本人女性のディーラーがゲームを提供し、日本語でコミュニケーションが取れ、開催時間が日本時間の夕方から深夜の設定になっていたことで、オンラインカジノの実態が国内において行われていると「評価できる」と判断した』という論法のようです。(当時の解説記事より)

これは、海外運営のオンラインカジノでも胴元は国内にいると「見なした」ことにほかなりません。

カジノが日本国内で行われていない限り、利用者を逮捕できないことを知っているからこそ、このような論法を創り出したものと思われます。

これが検察側では不起訴にしたということは、この論法では正式裁判では通用しないと考えた結果だと判断します。

刑法では「類推解釈の禁止」というのが原則です。

国内では賭け事が禁止されていますが、それと同じようなことをしていても、法律に明確にそれを禁じる条文がなければ処罰することができないというのは原則なのです。

オンラインカジノも含めてギャンブルを悪と決めつける人が存在するのも事実だし、そう考えるのは自由です。でも、読む方としてはニュース情報は正確に読み取りましょう。

利用者側は、その意図を読み取り正確な情報で判断するようにしたいものですね。

ギャンブル依存症という弊害もありますので、あくまでも遊びの範囲で利用することも重要です。

ご紹介したニュース記事の中で、「今年9月のアクセス数は3年前の100倍以上に増えた」「オンラインカジノへのアクセス数は米国、ドイツに次ぐ世界3位」「オンラインカジノへの日本からのアクセス数は、2018年12月に月間約70万回だったが、2020年1月には約7820万回まで増えた」という数字は興味深いものですね。

◆ 今の時点で、海外の合法的なライセンスを取得している海外のオンラインカジノを日本からインターネットで利用することは、これを禁じる法律がないため、特に問題なく利用できます。

◆ 日本で10年以上の歴史があるベラジョンカジノなどで、利用者が賭博容疑で検挙されたということは一度もありません。